郡山市の飲食店「しゃぶしゃぶ温野菜郡山新さくら通り店」で昨年7月に起きた爆発事故は、30日で発生から1年を迎える。
顔を粉砕骨折するなどの重傷を負った同市の女性(47)が初めて報道機関の取材に応じ「事故で一生背負っていかなければならない体と心の傷を負った。
今でも闘っている被害者を置き去りにしないでほしい」と語った。4度の手術を経験し、現在も治療を続ける女性は日々、事故と向き合っている。
事故に巻き込まれたのは、自宅敷地にある美容室が開店して約1年たち、軌道に乗り始めたころだ。
昨年7月30日、女性は長男を高校に車で送り届けた後、現場近くの銀行の現金自動預払機(ATM)コーナーに立ち寄った。
ポーチから現金を取り出そうとしたところで記憶が途切れた。「爆発音も聞いていないし、爆風も感じていない。痛みを感じる余裕すらなかった」。
道路を挟んで向かいの店で爆発が起き、爆風で2メートル先の壁まで吹き飛ばされた。女性は病院に搬送され、9時間に及ぶ手術を受けた。
爆風で顔の右側は引き裂かれ、顔の骨も粉々に折れていた。歯も歯茎ごと飛ばされた。顔の神経は6本断裂し、手術で回復したのは4本のみ。今もまひが残る。
責任所在不明、補償進まず
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